「これから仮想通貨の大躍進が始まる!」は2018年11月7日に発売された本で、SBIホールディングス社長の北尾吉孝さんが執筆されています。
本の最初にこのような一文があります。
これから金融の世界では、仮想通貨とその基盤技術であるブロックチェーンによる”革命的”な変化が起きます。
それに伴い、私たちの日常生活も劇的に変わるでしょう。
著者はまず金融の世界で革命的な変化がおこり、それに伴い私たちの日常生活も変わると言っています。
金融の世界は扱う金額がとてつもなく大きく、また国際送金等の面で効率化する余地が多くあります。
ですので、まず金融の世界が変わると著者は言っています。
北尾さん、金融の世界、革命的な変化とくればそうです「リップル」ですよね。
この本を買うほとんどの人はリップルについて何か言っているんじゃないかと期待する人が多いと思います。
リップルについてもちゃんと言及されてますよ!
では、ざーっと目次から見てみます。
「なかなか本を読む時間がない……」という人には、通勤・通学のスキマ時間に聴けるオーディオブックもおすすめです。
タップできる目次
これから仮想通貨の大躍進が始まる!の中身
目次
- 第1章 「ブロックチェーン革命」によって私たちの生活はどう変わるのか?
- 第2章 仮想通貨は、本当に「決済通貨」になれるのか?
- 第3章 ビットコイン VS 中央銀行の「デジタル通貨」
- 第4章 「新しい時代の経済(フィンテック2・0)」の全貌
- 第5章 仮想通貨が地域経済を活性化する
- 第6章 SBIグループにおける「フィンテック1・0」から「2・0」への進化
前半(第1章~第3章)
第1章から第3章ぐらいまでは、現在の送金システムの仕組みと問題点などが説明されています。
その中で、リップル社の話がでてきます。
「Xcurrent」や「RCクラウド2.0」、「内外為替一元化コンソーシアム」などのことを説明してくれます。
リップルの話が出てくるときに必ず出てくる用語がありますが、これらの用語って何のことかよくわからないですよね。
よくわからない用語が出てくるとそれだけで拒否反応が出てしまいますが、この本ではリップル社が主導するグローバル送金ネットワークとはどういうものなのかが簡単に説明してあってわかりやすかったです。
また、リップル社が考えるグローバル送金ネットワークにおいてXRPが果たす役割についても書いてあり将来XRPが「ブリッジ通貨」としてどのように使われるのか具体的に教えてくれます。
後半(第4章~第6章)
後半の第4章から第6章はSBIホールディングスが取り組んでいることが話題の中心になります。
著者いわく、フィンテックと一言で言われますがそれは3段階にわかれると言っています。
フィンテック1.0 従来からある金融サービスのネット化
フィンテック1.5 新しい技術であるAI、ビッグデータ、ロボティクスなどを取り込む段階
フィンテック2.0 ブロックチェーンを中核とする世界規模の「価値交換」を可能とする段階
著者に言わせると現在日本の金融機関はフィンテック1.0の段階にいると同時にフィンテック1.5への移行している段階です。
SBIホールディングスは一足早くフィンテック1.5の段階にあり次はフィンテック2.0の世界へと進んでいくと言っています。
フィンテック2.0への世界として、現在実証実験が始まっている「Sコインプラットフォーム」やスマートコントラクトを使ったスウェーデンの土地取引の実験などが紹介されています。
ブロックチェーンを中核とする世界ではどのような事が可能になるのか、どういった事例が出てくるのかについて解説されています。
これから貨幣というものが変わっていって、こういう世界がやってくるのかな~という未来をおぼろげながら垣間見せてくれます。
さいごに
本書の中で、
私は、多くの海外の機関投資家と話していますが、皆、仮想通貨マーケットに参入したくて”ウズウズしています”。
取引のルールや環境が整備されれば、堰を切ったように、巨額のマネーがマーケットに流入してくるとこは目に見えています。
という一文があります。
金融の最前線で活躍されている人が言うとリアルな感じがしますね。
現在はルールや環境が整備されている段階で中々前に進まずもどかしいですが、どこかでブレイクスルーする段階がくるのかもしれませんね。
それまで辛抱強く待つしかありません。
ちなみに、本書を読むと北尾さんの押し通貨が「リップル」のほかに「ビットコインキャッシュ」「イーサリアム」であることもわかります。
2時間30分ぐらいで読めるので、通勤や休日のお供にしてみてください。