平成30年短答式試験「不動産の鑑定評価に関する理論」の過去問集



平成30年短答式試験 「不動産の鑑定評価に関する理論」の過去問集

検索の仕方

目次が長すぎてスミマセン(><)

検索コマンドを使って頂けると使いやすくなると思います。

windowの人 Ctrl + F

macの人 command + F

で検索ウィンドウが開くので「問題23」など検索して頂けると該当の箇所に飛びます。

関連記事

平成29年の過去問をやりたい人はこちらをご覧になってください。

平成29年短答式試験「不動産の鑑定評価に関する理論」の過去問集 平成29年短答式試験「不動産の鑑定評価に関する理論」の過去問集

問題 1

〔問題 1〕 不動産鑑定士の責務に関する次のイからホまでの記述のうち、誤っているものをすべて掲げた組合せはどれか。

 

イ 土地は、土地基本法に定める基本理念に即して投機的取引の対象とされてはならないものである。不動産鑑定士は、このような認識に立って不動産の鑑定評価を行わなければならない。したがって、3~5 年後の売却を想定して賃貸事務所ビルに投資を行う不動産ファンドからの依頼は謝絶すべきである。

 

ロ 不動産鑑定士は、不動産の鑑定評価の社会的公共的意義を理解し、的確かつ誠実な鑑定評価活動の実践をもって社会一般の信頼と期待に報いなければならない。

 

ハ 鑑定評価の受付時に依頼者へ「機密保持に関する誓約書」を差し入れた場合に限り、不動産鑑定士はその職務上取り扱ったことについて知り得た秘密を他に漏らしてはならない。

 

ニ 不動産鑑定士は、自己又は関係人の利害の有無その他いかなる理由にかかわらず、公正妥当な態度を保持し、専門職業家としての良心に従い、誠実に不動産の鑑定評価を行わなければならない。

 

ホ 縁故又は特別の利害関係を有する場合は公平な鑑定評価を害するおそれがあるので、いかなる場合も、不動産の鑑定評価を引き受けてはならない。したがって、不動産鑑定士の所属する不動産鑑定業者が入居する賃貸事務所ビルの鑑定評価依頼は謝絶すべきである。

 

⑴ イとニ

⑵ ハとホ

⑶ イとロとホ

⑷ イとハとホ

⑸ ロとハとニ

問題 2

〔問題 2〕 不動産の種別及び類型に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

 

⑴ 不動産の種別とは、不動産の地域性に関して区分される不動産の分類をいい、不動産の類型 とは、その有形的利用及び権利関係の態様に応じて区分される不動産の分類をいう。

 

⑵ 地域の種別の1つとして農地地域から宅地地域へ転換しつつある地域があることに留意すべきである。

 

⑶ 林地地域内にある土地は、畑として利用されていても、土地の種別は林地となる。

 

⑷ 不動産の種類とは、不動産の種別及び類型の二面から成る複合的な不動産の概念を示すものである。

 

⑸ 工業地域は、その規模、構成の内容等に応じて更に細分化することも考えられる。

問題 3

〔問題 3〕 不動産の類型に関する次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。

 

イ 建付地とは、現に建物等の用に供されている敷地であるが、建物等及びその敷地が同一の所有者に属していない場合もある。

 

ロ 区分所有建物及びその敷地とは、建物の区分所有等に関する法律に規定する専有部分を指す。

 

ハ 土地建物一体としての鑑定評価を行う場合、敷地上に最有効使用に合致しない建物が存するため、その敷地の最有効使用がその建物によって制約される場合には、建物の用途を転換し、又は建物の構造等を改造して使用することが最有効使用の観点からみて妥当と認められる場合がある。

 

ニ 区分地上権とは、工作物を所有するため、地下部分を使用する際のみに設定される地上権である。

 

ホ 既成市街地(市街化区域)の住宅地域の中にある畑(家庭菜園として利用)の類型は、現況が畑であり耕作がなされていても更地となる。

 

⑴ イとロ

⑵ イとハ

⑶ ロとニ

⑷ ハとホ

⑸ ニとホ

問題 4

〔問題 4〕 地域要因に関する次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。

 

イ 地域要因を考察する場合、住宅地域では快適性や利便性に、商業地域では収益性に着眼点がおかれる。

 

ロ 土壌汚染等の公害の発生の程度については、工業地域の地域要因であるため、住宅地域での土地の価格形成に影響することはない。

 

ハ 高度商業地域や準高度商業地域において地域要因を考慮する場合、商業施設又は業務施設の種類、規模、集積度等の状態や商業背後地や顧客の質と量などに着眼点がおかれる。

 

ニ 農地地域の地域要因は、農業生産性に係る要因であり、洪水、地すべり等の災害の発生の危険性は、農地地域での土地の価格形成に影響することはない。

 

ホ 行政上の助成及び規制の程度は、商業地域の地域要因であり、工業地域においては考慮すべき地域要因ではない。

 

⑴ イとロ

⑵ イとハ

⑶ ロとニ

⑷ ハとホ

⑸ ニとホ

問題 5

〔問題 5〕 個別的要因に関する次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。

 

イ 住宅地において、接面街路の幅員が近隣地域における標準的な接面街路の幅員と同じであれば、接面街路に起因する個別的要因に格差が生じることはない。

 

ロ 構造が鉄筋コンクリート造であれば、共同住宅も事務所ビルも取引において着目される個別的要因は同じである。

 

ハ 主要交通機関との接近性は、工業地においては、主に従業員の通勤の利便性に着目した個別的要因である。

 

ニ 埋蔵文化財の有無は、すべての宅地の個別的要因の主なものとして基準上例示されている。

 

ホ 対象不動産が建物及びその敷地である場合、それが賃貸用不動産であっても、敷地内における建物等の配置及び建物と敷地規模の対応関係は、個別的要因である。

 

⑴ イとハ

⑵ ロとニ

⑶ イとロとホ

⑷ ロとニとホ

⑸ ハとニとホ

問題 6

〔問題 6〕 個別的要因に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

 

⑴ 敷地内に建物や駐車場等が適切に配置されていることは、建物及びその敷地に関する個別的要因に該当する。

 

⑵ 既存商業地において、近年マンション建設が相当進んでおり、住宅地へと移行している地域等であっても、住宅地の個別的要因よりも商業地の個別的要因をより重視すべきである。

 

⑶ アスベストを使用しているかどうかに関することは、建物に関する個別的要因に該当する。

 

⑷ エレベーターや空調設備が旧式化していることや天井高が低いことは、建物に関する個別的要因に該当する。

 

⑸ 大規模修繕に係る修繕計画、管理委託先、管理サービスの内容等に関することは、建物及びその敷地に関する個別的要因に該当する。

問題 7

〔問題 7〕 不動産の価格に関する諸原則に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

 

⑴ 不動産の価格は、多数の価格形成要因の相互因果関係の組合せの流れである変動の過程において形成されるものである。したがって、不動産の鑑定評価に当たっては、価格形成要因が常に変動の過程にあることを認識して、各要因間の相互因果関係を動的に把握すべきであるが、不動産の価格がいつ現在のものであるか示す必要があり、不動産鑑定評価基準において、鑑定評価の基本的事項で価格時点を明らかにすべきことを要請されるのは、変動の原則によるものである。

 

⑵ 不動産鑑定評価基準において、不動産の自然的特性の1つに非代替性が挙げられているが、不動産から得られる効用につき代替性が認められる場合がある。これは代替の原則を示すものである。

 

⑶ 不動産の鑑定評価に当たっては、最有効使用の原則を前提として不動産の価格を把握しなければならないが、この場合の最有効使用とは、現実の社会経済情勢の下で客観的にみて、良識と通常の使用能力を持つ人による合理的かつ合法的な最高最善の使用方法である。このため、不動産の現実の使用方法が、不合理な又は個人的な事情により十分な効用を発揮していない場合があることに留意しなければならない。

 

⑷ 不整形な土地に隣接する土地を買収して整形な土地にする場合、その買収の適否を決定するとともに買収後の土地の価格及び当該隣接地の価格を算定することが可能である。これは適合の原則によるところである。

 

⑸ 不動産の価格は、価格形成要因の変化についての予測によって左右されるものである。したがって、不動産の鑑定評価にあたっては、価格形成要因がどのように変化するかについて的確に予測しなければならず、不動産鑑定士は十分に合理的かつ客観的な予測を行い、その推移及び動向を分析しなければならない。これは予測の原則によるところである。

問題 8

〔問題 8〕 対象不動産の確定に関する次のイからホまでの記述のうち、誤っているものをすべて掲げた組合せはどれか。

 

イ 前面道路が都市計画道路として拡幅されることが計画決定されているならば、整備が完了したものとする想定上の条件を設定できる。

 

ロ 対象不動産は更地であるが、地下埋設物の有無が不明で調査範囲等条件を設定した場合には、当該価格形成要因の取扱いを必ず鑑定評価書において明確にする必要がある。

 

ハ 不動産特定共同事業法に規定する不動産特定共同事業契約に係る不動産取引の目的である不動産の鑑定評価は、工事の中止、工期の延期又は工事内容の変更が発生した場合に生じる損害が、当該不動産に係る売買契約上の約定により回避されていることを確認すれば、未竣工建物等鑑定評価を行うことができる。

 

ニ 対象不動産と隣地との境界に不明な部分が存する場合、それぞれの所有者の利益を害するおそれがないと判断される場合に限り、調査範囲等条件を設定できる。

 

ホ 鑑定評価の受付において設定された鑑定評価の条件が妥当でないと認められる場合には、不動産鑑定士がその旨を依頼者に説明し、改めて依頼者の合意を得た上で妥当な条件に改定しなければならない。

 

⑴ イとハ

⑵ ニとホ

⑶ イとロとホ

⑷ イとハとニ

⑸ ロとハとニ

問題 9

〔問題 9〕 対象確定条件に関する次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。

 

イ 対象不動産の確定は、鑑定評価の対象を明確に他の不動産と区別し、特定することであり、それは不動産鑑定士が鑑定評価の依頼目的及び条件に照応する対象不動産と当該不動産の現実の利用状況とを照合して確認するという実践行為を経て最終的に確定されるべきものである。

 

ロ 造成に関する工事が完了していない土地又は建築に係る工事が完了していない建物について、当該工事の完了を前提として鑑定評価の対象とすることはできない。

 

ハ 貸家及びその敷地を自用の建物及びその敷地と想定して鑑定評価を行う場合において、対象不動産に係る使用収益を制約する権利がないものとする条件は、対象確定条件に該当する。

 

ニ 不動産の併合又は分割を前提として、併合後又は分割後の不動産を単独のものとして鑑定評価の対象とするような対象確定条件を設定することはできない。

 

ホ 不動産が土地及び建物等の結合により構成されている場合において、その状態を所与として、その不動産の構成部分を鑑定評価の対象とすることを部分鑑定評価という。

 

⑴ イとロとニ

⑵ イとハとニ

⑶ イとハとホ

⑷ ロとハとホ

⑸ ロとニとホ

問題 10

〔問題 10〕 対象確定条件に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

 

⑴ 宅地分譲用地として取得された大規模な画地について、造成工事の完了を前提とした鑑定評価の依頼を受けた。価格時点において想定される造成後の不動産に係る物的確認及び権利の態様の確認が可能で、工事発注者が資金調達能力を有していると判断され、更に、評価書の利用者の利益を害するおそれがないと確認することができれば、未竣工建物等鑑定評価として鑑定評価を行ってもよい。

 

⑵ 3階建ての店舗兼共同住宅について建物のみの鑑定評価の依頼を受けた。建物の所有者が敷地の所有権を有しているかどうか、建物が自用か賃貸の用に供されているかどうかにかかわらず、部分鑑定評価として鑑定評価を行うこととなる。

 

⑶ 郊外の住宅団地内に存する自用の建物及びその敷地(建物は戸建住宅)の、土地のみの鑑定評価の依頼を受けた。対象不動産の更地としての最有効使用が戸建住宅の敷地と判断され、建物が更地としての最有効使用に適合している場合であっても、部分鑑定評価と独立鑑定評価で鑑定評価額が異なる場合がある。

 

⑷ 建物を借地権者が使用している借地権付建物について、その状態を所与として鑑定評価を行うことは、対象確定条件に該当しない。

 

⑸ 老朽化により建物の取壊しが予定されている社宅及びその敷地の鑑定評価を、独立鑑定評価として依頼を受けた場合には、建物の取壊し等に必要な経費を控除する場合がある。

問題 11

〔問題 11〕 鑑定評価の条件に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

 

⑴ 調査範囲等条件の設定について、対象となる価格形成要因は、土壌汚染の有無及びその状態、建物に関する有害な物質の使用の有無及びその状態、埋蔵文化財及び地下埋設物の有無並びにその状態、隣接不動産との境界が不分明な部分が存する場合における対象不動産の範囲に限られる。

 

⑵ 調査範囲等条件を設定することができるのは、当該条件を設定しても鑑定評価書の利用者の利益を害するおそれがないと判断される場合に限られる。

 

⑶ 面積、形状等の変更を伴う造成工事が完了していない土地について、価格時点において当該工事が完了していることを前提として鑑定評価の対象とする場合は、個別的要因に係る想定上の条件として設定する。

 

⑷ 個別的要因に係る想定上の条件を設定する場合において、条件設定に係る妥当性の判断は実現性及び合法性の観点からのみ行う。

 

⑸ 現実の利用状況を所与として鑑定評価の対象とする条件設定を行う場合は、依頼者との間で行う当該条件設定に係る鑑定評価依頼契約上の合意を必要としない。

問題 12

〔問題 12〕 鑑定評価の価格又は賃料の種類に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

 

⑴ 文化財の指定を受けた一般的に市場性を有しない不動産について特殊価格を求める際には、その保存等に主眼をおきつつ、文化財的な価値も含めて鑑定評価を行う。

 

⑵ 限定価格を求めるのは、借地権者が底地の併合を目的とする売買に関連する場合と隣接不動産の併合を目的とする売買に関連する場合に限られる。

 

⑶ 投資法人に係る特定資産としての不動産を譲渡する時に依頼される場合、正常価格ではなく特定価格として鑑定評価を行うことが認められている。

 

⑷ 鑑定評価によって求める価格の種類は、基本的には正常価格であるが、不動産鑑定士の判断によって限定価格又は特定価格を求めることができる。

 

⑸ 正常価格は、市場性を有する不動産について、現実の社会経済情勢の下で合理的と考えられる条件を満たす市場で形成されるであろう市場価値を表示する適正な価格をいうが、この場合の現実の社会経済情勢の下で合理的と考えられる条件を満たす市場とは、市場参加者が自由意思に基づいて市場に参加し、参入、退出が自由な市場を指す。

問題 13

〔問題 13〕 地域分析及び個別分析に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

 

⑴ 地域分析及び個別分析を行うに当たっては、まず、それらの基礎となる一般的要因がどのような具体的な影響力を持っているかを的確に把握しておくことが必要である。

 

⑵ 近隣地域の地域分析は、まず対象不動産の存する近隣地域を明確化し、次いでその近隣地域がどのような特性を有するかを把握することである。

 

⑶ 市場の特性の把握に当たっては、平素から取引等の情報を収集し、あわせて地域経済や不動産市場の推移及び動向に関する公表資料を幅広く収集し、分析することが重要である。

 

⑷ 近隣地域の地域分析においては、対象不動産の存する近隣地域に係る要因資料について分析を行うこととなるが、当該要因資料としては住宅地図、地形図、都市計画図等が挙げられる。

 

⑸ 同一需給圏外に存する不動産であっても、対象不動産とその用途、規模、品等等の類似性に基づいて、これら相互の間に代替、競争等の関係が成立する。

問題 14

〔問題 14〕 同一需給圏に関する次のイからホまでの記述のうち、誤っているものをすべて掲げた組合せはどれか。

 

イ 住宅地の同一需給圏は、一般に都心への通勤可能な地域の範囲に一致する傾向がある。ただし、地縁的選好性により地域的範囲が狭められる傾向がある。さらに、地域の名声、品位等による選好性の強さにより地域的範囲が狭められる傾向がある。

 

ロ 高度商業地域の同一需給圏は、一般に広域的な商業背後地を基礎に成り立つ商業収益に関して代替性の及ぶ地域の範囲に一致する傾向があり、したがって、その範囲は高度商業地域の性格に応じて広域的に形成される傾向がある。ただし、地縁的選好性により地域的範囲が狭められる傾向がある。

 

ハ 対象不動産の種別及び類型並びに賃料の種類に応じた同一需給圏の範囲及び状況並びに市場動向、同一需給圏における典型的な市場参加者の行動等について、鑑定評価報告書に記載しなければならない。

 

ニ 同一需給圏における市場参加者の属性を把握する際、居住用不動産の場合は主たる需要者層及び供給者層の年齢、家族構成、所得水準並びに需要者の存する地域的な範囲に留意すべきである。

 

ホ 同一需給圏における市場の需給動向を把握する際、同一需給圏に存し、用途、規模、品等等が対象不動産と類似する不動産に係る需給の推移及び動向と、それが対象不動産の価格形成に与える影響の内容及びその程度について留意すべきである。

 

⑴ イとロ

⑵ ロとハ

⑶ ニとホ

⑷ イとロとハ

⑸ ハとニとホ

問題 15

〔問題 15〕 最有効使用に関する次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。

 

イ 最有効使用の判定に当たっては、使用収益が将来相当の期間にわたって持続し得る使用方法であることに留意すべきである。

 

ロ 過去、鑑定評価を行った際に現況建物を同一の用途で継続利用することを建物及びその敷地の最有効使用と判定した。現在時点において、当該対象不動産を鑑定評価する場合には、建物及びその敷地の最有効使用の判定が異なることもある。

 

ハ 個々の不動産の最有効使用は、一般に近隣地域の地域の特性の制約下にあるので、地域分析のみをもって、対象不動産の最有効使用を判定する場合がある。

 

ニ 建物及びその敷地の最有効使用を現況建物の継続利用と判定した場合には、当該建物と同じ用途の敷地利用が更地としての最有効使用となる。

 

ホ 建物及びその敷地の最有効使用として現況建物を取り壊して更地化することが経済合理性から妥当であると判定される場合であっても、依頼者からの要請により、建付地の部分鑑定評価を求められた場合には、建物及びその敷地の最有効使用を現況建物の継続利用と判定すべきである。

 

⑴ イとロ

⑵ イとニ

⑶ ロとホ

⑷ ハとニ

⑸ ハとホ

問題 16

〔問題 16〕 最有効使用に関する次のイからホまでの記述のうち、誤っているものをすべて掲げた組合せはどれか。

 

イ 証券化対象不動産に係る鑑定評価目的の下で、投資家に示すための投資採算価値を表す価格を求める場合、最有効使用の判定結果と投資法人等による運用方法が相違するときは、特定価格として求めなければならない。

 

ロ 対象不動産(更地)の存する近隣地域は戸建住宅地域であり、その標準的使用が戸建住宅としての敷地利用であると判定した場合は、対象不動産の最有効使用は、戸建住宅としての敷地利用と判定しなければならない。

 

ハ 事業用不動産(ホテル等の宿泊施設や病院・有料老人ホーム等の医療・福祉施設など)は、収益性が当該事業の経営の動向に強く影響を受けるという特性を有しており、通常の使用能力を持つ人が採用するであろうと考えられる使用方法や、使用収益が将来相当の期間にわたって持続し得る使用方法には該当しないので、このような使用方法を最有効使用として判定してはならない。

 

ニ 最有効使用の判定及びその理由については、鑑定評価報告書に記載しなければならない。

 

ホ 対象不動産の類型は、貸家及びその敷地である。最有効使用の判定において、現実の建物を取り壊す場合の経済価値を把握する際、単に建物の取壊し費用のみならず、賃借人の立退きに要する費用等を勘案しなければならない。

 

⑴ イとハ

⑵ イとホ

⑶ ロとハ

⑷ ロとニ

⑸ ニとホ

問題 17

〔問題 17〕 鑑定評価手法の適用に関する次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。

 

イ 一般的要因は、一般経済社会における不動産のあり方に影響を与える要因であるため、取引事例等の収集、選択から試算価格の判定に至る手順においては、地域要因及び個別的要因を活用すべきであり、一般的要因は活用できない。

 

ロ 近隣地域又は同一需給圏内の類似地域に存する不動産について収集した取引事例の大部分が特殊な事情により取引価格に影響を受けており、当該取引事例のみでは鑑定評価を適切に行うことができない場合には、近隣地域の周辺地域に存する不動産に係る取引事例を選択することもある。

 

ハ 原価法は、対象不動産が土地のみである場合においても、対象不動産が最近において造成された埋立地等で再調達原価を適切に求めることができるときは、適用することができる。

 

ニ 取引事例比較法において収集した事例が同族会社間の取引であった場合、価格水準が適正だと判断できたとしても、特殊事情があるものとして採用できない。

 

ホ 文化財の指定を受けた建物及びその敷地等の一般的に市場性を有しない不動産についても、収益性からの検証が必要であることから、収益還元法を適用するべきである。

 

⑴ イとロ

⑵ イとニ

⑶ ロとハ

⑷ ハとホ

⑸ ニとホ

問題 18

〔問題 18〕 原価法の適用に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

 

⑴ 対象不動産が一般的な戸建住宅で、建設資材、工法等の変遷により、対象不動産の再調達原価を求めることが難しい場合は、対象となる戸建住宅と同等の有用性を持つものに置き換えて求めた原価である置換原価を再調達原価とみなすことができる。

 

⑵ 価格時点において対象建物の増改築が完了していない場合には、対象確定条件を設定しても、増改築を前提とした建物の再調達原価を査定することはできない。

 

⑶ 建物及びその敷地の評価に関し、対象不動産が再調達原価を把握できない既成市街地に存する等の理由で、土地の再調達原価を適切に求めることができない場合については、原価法を適用することはできない。

 

⑷ 再調達原価を求める方法には直接法及び間接法があり、原則としてこれらの手法を併用しなければならない。

 

⑸ マンション需要が大規模マンションに集中している地域で、対象不動産が超高層の大規模マンションに囲まれる小規模な低層マンションの場合、対象不動産は付近の大規模マンションに比べて市場性が減退するが、減価修正において、このような市場性の減退については考慮する必要がない。

問題 19

〔問題 19〕 建物の鑑定評価に関する次のイからホまでの記述のうち、誤っているものをすべて掲げた組合せはどれか。

 

イ 重要文化財の指定を受けた建物で、その敷地と一体としては市場性を有せず、特殊価格として建物価格を求める場合には、積算価格を標準として決定するが、再調達原価については、旧来の建設資材、工法等による建築に存在意義がある場合があるので、安易に置換原価としてはならない。

 

ロ 建物の評価に当たって、複合不動産をもとに建物に帰属する額を配分する場合には、割合法と控除法を併用しなければならない。

 

ハ 建物の評価について、既存部分が木造住宅で増築部分が鉄骨造の事務所など、対象不動産が一体で利用されている場合は、構成部位ごとの劣化状態や利用状況にかかわらず、木造の住宅部分も鉄骨造の事務所部分も経済的残存耐用年数は同じになる。

 

ニ 建物の各用途に共通する個別的要因としては、「建築の年次」、「面積、高さ、構造、材質等」、「設計、設備等の機能性」、「施工の質と量」、「耐震性、耐火性等建物の性能」、「維持管理の状態」等があるが、市場参加者が取引等に際して着目するであろう個別的要因は、建物の用途毎に異なることに留意する必要がある。

 

ホ 大規模なショッピングセンターの評価については、集客施設としての安全性を確保しつつ収益性の向上を図ることが重要になることから、防災設備の状況、バリアフリー化の状況、施設立地・規模等に関する法令等にも留意する必要がある。

 

⑴ イとロ

⑵ イとホ

⑶ ロとハ

⑷ ハとニ

⑸ ニとホ

問題 20

〔問題 20〕 取引事例比較法に関する次のイからホまでの記述のうち、誤っているものをすべて掲げた組合せはどれか。

 

イ 取引事例比較法の適用に当たっては、多数の取引事例を収集して、価格の指標となり得る事例の選択を行わなければならないが、この手法で採用する事例は成約事例であることから、売り希望価格や買い希望価格を示した成約前の募集事例は収集する必要がない。

 

ロ 取引事例は、不動産の利用目的、不動産に関する価値観の多様性、取引の動機による売主及び買主の取引事情等により各々の取引について考慮されるべき点が異なってくるが、不動産の取引価格は一定の水準に集約されるので、取引当事者の属性については考慮する必要がない。

 

ハ 対象不動産の最有効使用はマンション敷地で、近隣地域の標準的使用が戸建住宅敷地の場合、マンション敷地の取引事例を多数収集することが有効である。

 

ニ 競売、公売等において価格が成立した取引事例については、事情補正を要する場合がある。

 

ホ 地域要因及び個別的要因の比較については、それぞれの地域における個別的要因が標準的な土地を設定して行わなければならない。

 

⑴ イとハ

⑵ ロとニ

⑶ ハとニ

⑷ ニとホ

⑸ イとロとホ

問題 21

〔問題 21〕 下記の説明文は、DCF法を適用する際の割引率を求める方法の1つである「金融資産の利回りに不動産の個別性を加味して求める方法」についての、不動産鑑定評価基準運用上の 留意事項の記載である。次のイからホまでの空欄に入る語句として、正しいものの組合せはどれか。

 

この方法で比較の対象となる金融資産の利回りとしては、一般に イ が用いられる。また、不動産の個別性として加味されるものには、投資対象としての ロ 、 ハ 、管理の ニ 、資産としての安全性があり、それらは自然災害等の発生や土地利用に関する計画及び規制の変更によってその価値が変動する可能性が高いこと、希望する時期に必ずしも適切な買い手が見つかるとは限らないこと、 ホ について専門的な知識と経験を必要とするものであり管理の良否によっては得られる収益が異なること、特に土地については一般に滅失することがないことなどをいう。

 

⑴ イ 5年物国債の利回り  ロ 危険性  ハ 非流動性  ニ 多様性  ホ 賃貸収支管理

⑵ イ  10年物国債の利回り  ロ 永続性  ハ 非代替性  ニ 多様性  ホ 賃貸経営管理

⑶ イ  10年物国債の利回り  ロ 危険性  ハ 非流動性   ニ 困難性  ホ 賃貸収支管理

⑷ イ  5年物国債の利回り  ロ 永続性  ハ 非代替性   ニ 多様性  ホ 賃貸収支管理

⑸ イ  10年物国債の利回り    ロ 危険性  ハ 非流動性  ニ 困難性  ホ 賃貸経営管理

問題 22

〔問題 22〕 賃料を求める場合の一般的留意事項に関する次のイからホまでの記述のうち、誤っているものをすべて掲げた組合せはどれか。

 

イ 賃料の鑑定評価において、賃料の算定の期間及び支払の時期に係る条件並びに権利金、敷金、保証金等の一時金の授受に関する条件が付されて支払賃料を求めることを依頼された場合、実質賃料とともに、その一部である支払賃料も求めることができる。

 

ロ 建物及びその敷地の一部の賃貸借に当たって、水道光熱費、清掃・衛生費、冷暖房費等がいわゆる付加使用料、共益費等の名目で支払われている場合があるが、これらは賃料に相当する部分が含まれている場合がある。

 

ハ 賃貸借契約締結に当たって一時金が授受される場合における支払賃料は、実質賃料から、当該一時金について賃料の預り金的性格を有する一時金の運用益及び償却額並びに前払的性格を有する一時金の運用益を控除して求める。

 

ニ 鑑定評価によって求める賃料の算定の期間は、建物及びその敷地の賃料にあっては1月を単位とし、土地にあっては1年を単位とする。

 

ホ 継続賃料を求める場合、賃貸借契約当事者間で現行賃料を合意しそれを適用した時点以降において、公租公課、土地及び建物価格、近隣地域若しくは同一需給圏内の類似地域等における賃料又は同一需給圏内の代替競争不動産の賃料の変動等のほか、賃貸借等の契約の経緯、賃料改定の経緯及び契約内容を総合的に勘案し、契約当事者間の公平に留意の上決定する。

 

⑴ イとロ

⑵ ハとニ

⑶ イとハとホ

⑷ ロとニとホ

⑸ すべて誤っている

問題 23

〔問題 23〕 継続賃料を求める鑑定評価の手法に関する次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。

 

イ 差額配分法は、対象不動産の経済価値に即応した適正な継続賃料と実際実質賃料又は実際支払賃料との間に発生している差額について、その差額のうち賃貸人等に帰属する部分を適切に判定して得た額を実際実質賃料又は実際支払賃料に加減して試算賃料を求めるものである。

 

ロ 差額配分法を適用する場合において、差額配分については賃貸人等に帰属する部分を適切に判定しなければならないが、判定するに当たっては継続賃料固有の価格形成要因に留意しつつ、一般的要因の分析及び地域要因の分析により差額発生の要因を広域的に分析し、さらに対象不動産について契約内容及び契約締結の経緯等に関する分析を行うことにより適切に判断する。

 

ハ 利回り法を適用する場合において、継続賃料利回りは、価格時点における基礎価格に対する純賃料の割合を踏まえ、継続賃料固有の価格形成要因に留意しつつ、期待利回り、契約締結時及びその後の各賃料改定時の利回り、基礎価格の変動の程度、近隣地域若しくは同一需給圏内の類似地域等における対象不動産と類似の不動産の賃貸借等の事例又は同一需給圏内の代替競争不動産の賃貸借等の事例における利回りを総合的に比較考量して求める。

 

ニ スライド法を適用する場合において、変動率は、直近合意時点から価格時点までの間における経済情勢等の変化に即応する変動分を表すものであり、継続賃料固有の価格形成要因に留意しつつ、土地及び建物価格の変動、物価変動、所得水準の変動等を示す各種指数や整備された不動産インデックス等を総合的に勘案して求める。

 

ホ 賃貸事例比較法を適用する場合において、試算賃料を求めるに当たっては、継続賃料固有の価格形成要因の比較を適切に行うことに留意しなければならない。

 

⑴ イとロとニ

⑵ イとハとホ

⑶ ロとハとニ

⑷ ロとニとホ

⑸ すべて正しい

問題 24

〔問題 24〕 鑑定評価の手順に関する次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。

 

イ 専門職業家としての注意を尽くしてもなお対象不動産の価格形成に重大な影響を与える土壌汚染に係る要因が十分に判明しない場合には、原則として他の専門家が行った調査結果等を活用することが必要であるが、依頼者の事情による制約がある場合には、依頼者の同意を得て、調査範囲等条件を設定して鑑定評価を行うこともできる。

 

ロ 鑑定評価に当たっては、まず、対象不動産、価格時点及び価格又は賃料の種類を確定しなければならないが、鑑定評価の依頼目的に疑義がある場合に限り、依頼が必要となった背景についても依頼者に確認する必要がある。

 

ハ 鑑定評価額の決定において、地価公示法施行規則第 1 条第 1 項に規定する国土交通大臣が定める公示区域において土地の正常価格を求めるときには、公示価格を規準としなければならない。

 

ニ 試算価格の調整とは、鑑定評価の複数の手法により求められた各試算価格の再吟味を行い、鑑定評価における最終判断である鑑定評価額の決定に導く作業をいうが、各試算価格に開差が生じている場合に限り、各試算価格が有する説得力に係る判断も行う必要がある。

 

ホ 鑑定評価に関する業務の一部を再委託した場合の当該再委託先である不動産鑑定業者において、当該鑑定評価に関与した不動産鑑定士も関与不動産鑑定士となる。

 

⑴ イとロとニ

⑵ イとハとニ

⑶ イとハとホ

⑷ ロとハとホ

⑸ ロとニとホ

問題 25

〔問題 25〕 鑑定評価の手順に関する次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。

 

イ 対象不動産の確認は、対象不動産の物的確認及び権利の態様の確認に分けられ、実地調査、聴聞、公的資料の確認等により的確に行う必要がある。

 

ロ 物的確認を行うに当たっては、対象不動産について登記事項証明書等により登記又は登録されている内容とその実態との異同について把握する必要がある。

 

ハ 同一不動産の再評価を行う場合において、過去に自ら内覧の実施を含めた実地調査を行ったことが内覧の全部又は一部の実施について省略できる場合の要件の 1 つであるが、過去に行った実地調査が関与不動産鑑定士以外の役割であった場合も当該要件に該当する。

 

ニ 鑑定評価の手法の適用に当たっては、地域分析及び個別分析により把握した対象不動産に係る市場の特性等にかかわらず、適用可能なすべての鑑定評価手法を適用しなければならない。

 

ホ 鑑定評価の基本的事項の確定から試算価格又は試算賃料の調整までの手順を十分に尽した後、専門職業家としての良心に従い適正と判断される鑑定評価額を決定することにより、鑑定評価の手順は完結する。

 

⑴ イとロ

⑵ イとハ

⑶ ロとホ

⑷ ハとニ

⑸ ニとホ

問題 26

〔問題 26〕 鑑定評価報告書に記載するべき事項に関する次のイからホまでの記述のうち、誤っているものをすべて掲げた組合せはどれか。

 

イ 正常価格を求めることができる不動産について、依頼目的に対応した条件により限定価格を求めた場合は、かっこ書きで正常価格である旨を付記してその額を併記しなければならないが、特殊価格は一般に市場性を有しない利用現況を前提に求めるものであり、正常価格を併記する必要はない。

 

ロ 土壌汚染の有無及びその状態について、法令上の規制の有無及びその内容の調査のみを行うとする調査範囲等条件を設定した場合、限定された調査範囲により判明した事実を鑑定評価報告書に記載すれば足り、調査範囲等条件の評価における取扱いが妥当なものであると判断した根拠を明らかにする必要はない。

 

ハ 大規模工場の底地評価で、大規模工場の底地の取引事例を確認できなかったことから、取引事例比較法の適用を断念した場合には、鑑定評価報告書にその理由を記載する必要がある。

 

ニ 対象不動産に係る土壌汚染の調査報告書を活用した場合、他の専門家が調査した範囲及びその内容を明確に記載する必要があるが、土壌汚染の調査報告書については、必要に応じて、鑑定評価報告書に添付する。 ホ 自ら実地調査を行った鑑定評価の再評価を行う場合において、内覧の全部又は一部の実施を省略したときは、内覧を省略した理由や当該不動産の個別的要因に重要な変化がないと判断した根拠について記載する必要がない。

 

⑴ イとロ

⑵ イとニ

⑶ ロとホ

⑷ ハとニ

⑸ ハとホ

問題 27

〔問題 27〕 1 階が店舗、2 階が事務所、3 階から 5 階は共同住宅として賃貸の用に供されている複合不動産の鑑定評価に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

 

⑴ 収益価格を求めるに当たって直接還元法を適用した場合、当該収益価格についてDCF法により検証しなくてはならない。

 

⑵ 収益価格を求めるに当たってDCF法を適用した場合、基本的には減価償却費を控除しない償却前純収益を用いるものとする。

 

⑶ 自用の建物及びその敷地として鑑定評価の対象とするという条件を設定した場合には、積算価格、比準価格及び収益価格を関連付けて鑑定評価額を決定する。

 

⑷ 現在の状態を所与として鑑定評価を行う場合も、自用の建物及びその敷地として鑑定評価を行う場合も、敷地の更地としての最有効使用を鑑定評価書に必ず記載する。

 

⑸ 現在の状態を所与とした鑑定評価額が、自用の建物及びその敷地としての鑑定評価額を上回る場合もある。

問題 28

〔問題 28〕 開発法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

 

⑴ 依頼者から開発計画を提示された場合、当該開発計画に従って鑑定評価を行うべきである。

 

⑵ 更地の鑑定評価においては、取引事例比較法による比準価格や土地残余法による収益価格を関連付けて決定するとされているが、当該更地の面積が近隣地域の標準的な土地の面積に比べ大きい場合等においては、取引事例比較法や土地残余法のほか開発法を適用し、開発法による価格を比較考量して決定する。

 

⑶ 開発法は、デベロッパー等の投資採算性に着目した手法であるため、各種の想定が適正に行われたとしても、比準価格や収益価格等の有力な検証手段とはならない。

 

⑷ 第一種低層住居専用地域においては、分割利用を前提とした開発法を検討する必要はあるが、マンション開発を想定した開発法を検討する必要はない。

 

⑸ 開発法の適用に当たっては、住宅以外の用途での開発計画は想定すべきではない。

問題 29

〔問題 29〕 更地の鑑定評価に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

 

⑴ 比準価格を求める際の取引事例については、最有効使用の状態にある建物及びその敷地の取引事例から配分法によって敷地相当分としたものを選択してもよい。

 

⑵ 土地残余法の適用に当たっては、対象となる更地上に賃貸用建物を建築し、同建物を賃貸し、耐用年数満了時に取り壊して更地化するという賃貸事業のライフサイクルを踏まえて、適切に純収益を査定するべきである。

 

⑶ 対象不動産は、造成後相当期間を経ている既成市街地内にある土地であり、再調達原価の把握が困難であることから、原価法の適用を見送った。この場合、原価法を適用できないことやその理由等を、鑑定評価報告書に記載しなければならない。

 

⑷ 面積当たりの単価で比較した場合、開発法によって求められる試算価格は、近隣地域の標準的な土地の価格よりも、低位となる。

 

⑸ 証券化対象不動産の鑑定評価を行うに当たっては、DCF法を適用する。

問題 30

〔問題 30〕 定期借地権の鑑定評価にあたっては、以下の項目を総合的に勘案すべきであるが、次のイからハまでの空欄に入る語句として、正しいものの組合せはどれか。

・ 将来における イ とその程度

・ 借地権の態様及び ロ

・ 契約締結の経緯並びに経過した借地期間及び残存期間

・ 契約に当たって授受された一時金の額及びこれに関する契約条件

・ 将来見込まれる一時金の額及びこれに関する契約条件

・ 借地権の取引慣行及び ハ

・ 当該借地権の存する土地に係る更地としての価格又は建付地としての価格

・ 借地期間満了時の建物等に関する契約内容

・ 契約期間中に建物の建築及び解体が行われる場合における建物の使用収益が期待できない期間

 

⑴ イ 賃料の改定の実現性   ロ 建物の残存耐用年数   ハ 借地権の取引利回り

⑵ イ 契約内容の改定     ロ 建物の残存耐用年数   ハ 借地権の取引利回り

⑶ イ 契約内容の改定     ロ 契約の更新の有無    ハ 借地権の取引利回り

⑷ イ 賃料の改定の実現性   ロ 建物の残存耐用年数   ハ 底地の取引利回り

⑸ イ 賃料の改定の実現性   ロ 契約の更新の有無    ハ 底地の取引利回り

問題 31

〔問題 31〕 下記の説明文は、不動産鑑定評価基準各論第 1 章「価格に関する鑑定評価」に関する記述である。次のイからハまでの空欄に入る語句として、正しいものの組合せはどれか。

 

区分所有建物及びその敷地で、 イ についての鑑定評価額は、 ロ (売主が既に受領した一時金のうち売買等に当たって買主に承継されない部分がある場合には、当該部分の運用益及び償却額を含まないものとする。)に基づく純収益等の現在価値の総和を求めることにより得た収益価格を標準とし、積算価格及び比準価格を ハ 決定するものとする。

 

⑴ イ 専有部分を区分所有者が使用しているもの   ロ 実質賃料     ハ 関連づけて

⑵ イ 専有部分を区分所有者が使用しているもの   ロ 実際実質賃料   ハ 比較考量して

⑶ イ 専有部分が賃貸されているもの       ロ 実際実質賃料   ハ 比較考量して

⑷ イ 専有部分が賃貸されているもの       ロ 支払賃料     ハ 関連づけて

⑸ イ 専有部分が賃貸されているもの       ロ 実際支払賃料   ハ 比較考量して

問題 32

〔問題 32〕 特定価格に関する鑑定評価に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

 

⑴ 不動産鑑定評価基準各論第 3 章第 1 節に規定する証券化対象不動産に係る鑑定評価目的の下で、投資家に示すための投資採算価値を表す価格を求める場合は、正常価格を求める場合と特定価格を求める場合がある。

 

⑵ 民事再生法に基づく鑑定評価目的の下で、早期売却を前提として特定価格を求める場合、原則として比準価格と収益価格を関連づけ、積算価格による検証を行って鑑定評価額を決定する。

 

⑶ 民事再生法に基づく鑑定評価目的の下で、早期売却を前提として特定価格を求める場合、不動産市況によっては、通常の方法で求めた正常価格から早期売却に伴う減価を行なわずに鑑定評価額を求めることがある。

 

⑷ 会社更生法に基づく鑑定評価目的の下で、事業の継続を前提として特定価格を求める場合は、原則として事業経営に基づく純収益のうち不動産に帰属する純収益に基づく収益価格を標準とし、積算価格を比較考量の上、比準価格による検証を行って鑑定評価額を決定する。

 

⑸ 各論第 3 章第 1 節に規定する証券化対象不動産に係る鑑定評価目的の下で、投資家に示すための投資採算価値を表す特定価格を求める場合には、比準価格は収益価格の検証を行うために試算する。

問題 33

〔問題 33〕 宅地の新規賃料に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

 

⑴ 高層ビル敷地としての使用が最有効使用であるが、賃貸人の事情により低層ビル敷地としての賃貸借契約を締結する予定である。この場合の基礎価格は、最有効使用の状態を確保できる更地としての価格になる。

 

⑵ 積算賃料を求めるに当たっての期待利回りの判定については、地価水準の変動に対する賃料の遅行性及び地価との相関関係の程度を考慮する必要がある。

 

⑶ 宅地の正常賃料を求める場合において、配分法に準ずる方法に基づく比準賃料を求める際に採用する事例については、宅地を含む複合不動産の賃貸借等の内容が類似しているもので、最有効使用の状態にあるものでなければならない。

 

⑷ 賃貸事業分析法は、新たに契約される土地の賃貸借等の契約内容に基づく予定建物を前提として土地に帰属する純収益を求めるものであり、ここでいう「予定建物」は、土地の賃貸借等の契約締結後に新築する建物のみを意味することから、契約時点において既に存在する建物は含まれない。

 

⑸ 収益賃料や賃貸事業分析法に基づく試算賃料は、積算賃料や比準賃料に比べて、その説得力が一般的に優ると考えられていることから、積算賃料や比準賃料よりも重視して鑑定評価額を決定するべきである。

問題 34

〔問題 34〕 賃料の鑑定評価に関する次のイからホまでの記述のうち、誤っているものをすべて掲げた組合せはどれか。

 

イ 宅地の正常賃料の鑑定評価において、土地の賃貸借契約内容に基づく予定建物が記載されており、当該予定建物に係る賃貸事業に基づく純収益を適切に求めることができるので、この場合には賃貸事業分析法を適用して試算賃料を求めるべきである。

 

ロ 宅地の限定賃料の鑑定評価において、予定されている土地の賃貸借契約内容により敷地の最有効使用として設定した利用方法が実現できない場合でも、敷地の最有効使用を前提とする当該宅地の限定価格が積算法の基礎価格となる。

 

ハ 建物及びその敷地の正常賃料の鑑定評価において、積算法の期待利回りを償却後の純収益に対応するものとして査定した場合、減価償却費は必要諸経費等に計上する必要がない。

 

ニ 老人ホーム(建物及びその敷地)の正常賃料の鑑定評価において、収益分析法を適用し、一般企業経営に基づく総収益を分析して収益純賃料及び必要諸経費等を含む賃料相当額を直接求めることができる場合もある。

 

ホ 建物及びその敷地の継続賃料の鑑定評価において、契約締結時点及び価格時点における新規賃料と現行賃料の乖離の程度は総合的に勘案する事項の 1 つである。

 

⑴ イとロとホ

⑵ イとハとニ

⑶ イとニとホ

⑷ ロとハとニ

⑸ ロとハとホ

問題 35

〔問題 35〕 証券化対象不動産の鑑定評価に関する次のイからホまでの記述のうち、正しいものをすべて掲げた組合せはどれか。

 

イ 証券化対象不動産の鑑定評価においては、DCF法による収益価格をもって鑑定評価額を決定するため、原価法及び取引事例比較法の適用は求められていない。

 

ロ エンジニアリング・レポート及びDCF法等を適用するために必要となる資料等の入手が複数回行われる場合には、各段階ごとの確認及び記録が必要であるが、実地調査については、複数回行われる場合でも、各段階ごとの確認及び記録は必要ではない。

 

ハ A事業法人からオフィスビルとして活用される貸家及びその敷地の信託受益権を売却するための鑑定評価の依頼を受けた。この場合、対象不動産は証券化対象不動産に該当する。

 

ニ B投資法人が保有する証券化対象不動産をC事業法人に売却する目的で行う鑑定評価の場合であっても、各論第 3 章に従って鑑定評価を行わなければならない。

 

ホ DCF法による収益価格を求める際に活用する資料の妥当性や判断の根拠等については、入手した資料の区分に応じて、鑑定評価報告書に記載しなければならない。

 

⑴ イとロとニ

⑵ イとロとホ

⑶ イとハとニ

⑷ ロとハとホ

⑸ ハとニとホ

問題 36

〔問題 36〕 証券化対象不動産の評価におけるエンジニアリング・レポートを用いる場合に関する次のイからホまでの記述のうち、誤っているものをすべて掲げた組合せはどれか。

 

イ エンジニアリング・レポートは対象不動産の個別的要因等の確認等に用いるため、必ず、内覧等実地調査時には入手しておかなければならない。

 

ロ 対象不動産が建物及びその敷地で、建物を取り壊す予定である場合は、一切、エンジニアリング・レポートの提出を求める必要はない。

 

ハ 地震リスクについて、簡易分析(統計的な手法による分析)によるPML値(地震による損失リスクの大きさを示す値)は高く、一般的には地震保険の付保が必要であると判断されるような値であった。このような場合、鑑定評価に活用する資料として不十分であると認められるため、必ず、詳細分析(解析的な手法による分析)等の追加調査を依頼者に要請する必要がある。

 

ニ エンジニアリング・レポートに記載されている再調達価格には設計・工事監理費等が含まれていないことがあり、必ずしも、鑑定評価における原価法で採用する建物再調達原価と同じ内容ではないことに留意する必要がある。

 

ホ エンジニアリング・レポートを鑑定評価に活用するかどうかの検討は、不動産鑑定士が、その内容を十分理解し主体的に責任を持って分析・判断した上で行われるものであり、必ず、その判断及び根拠について、鑑定評価報告書に記載しなければならない。

 

⑴ イとロとハ

⑵ イとハとホ

⑶ イとニとホ

⑷ ロとハとニ

⑸ ロとニとホ

問題 37

〔問題 37〕 証券化対象不動産に関する鑑定評価においてDCF法を適用する際の収益費用項目に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。

 

⑴ 借地権付建物(建物は貸家)の物流施設の鑑定評価において、借地人が土地所有者に預り金的性格を有する一時金を預託していたので、預託により喪失される運用益相当額を査定し、運営費用のその他費用の項目に計上した。

 

⑵ 借地権付建物(建物は貸家)のオフィスビルの鑑定評価において、依頼者から入手した建物・償却資産に係る固定資産税、建物に係る都市計画税の資料を精査し各税額を査定の上、運営費用の公租公課の項目に計上した。

 

⑶ 賃貸住宅の鑑定評価において、賃借人が退去する際の原状回復費用の発生が見込まれるため、過去の実績、賃貸借契約内容等を勘案し、賃貸人が負担する費用相当額を査定の上、運営費用の維持管理費の項目に計上した。

 

⑷ 賃貸住宅の鑑定評価において、過去の実績、当該地域の賃貸借の契約慣行から、契約締結時に賃料の前払い的性格を有する一時金である礼金の授受が見込まれるため、その運用益及び償却額を運営収益のその他収入の項目に計上した。

 

⑸ 貸家及びその敷地のオフィスビルの鑑定評価において、実地調査で共用部分であるリフレッシュルームに自動販売機が設置されていることが判明したため、当該施設設置料等に係る資料の提示を依頼者に求め、当該収入を査定の上、運営収益の共益費収入の項目に計上した。

問題 38

〔問題 38〕 証券化対象不動産の評価におけるDCF法の収益費用項目に関する次のイからホまでの記述のうち、適切なものをすべて掲げた組合せはどれか。

 

イ 賃貸借契約書によると、保証金 100 万円について、契約期間中は無利息で賃借人から賃貸人へ預託されるものであり、価格時点からちょうど 2 年後の契約終了時には、そのうち 10 % が償却され、残額が返還されるものと記載されている。このとき、2 年度に 10 万円を「その他収入」に計上し、1~2 年度の各「一時金の運用益」に運用利回りを 0.1 %と判断のうえ各 0.1 万円を計上した。

 

ロ 価格時点において対象オフィスビルの貸室は満室稼働であり、契約締結の経緯や契約内容等を踏まえると、今後 3 年程度は退去しないものと想定される。一方、駐車場の稼働率は 30 %と低位である。外部のテナントへ賃貸借できるような建物構造ではないため、今後 3 年 間の駐車場稼働率を 30 %で推移するものと想定した。

 

ハ プロパティマネジメント(PM)は、広義には、ビルメンテナンス(BM)やコンストラクションマネジメント(CM)及びリーシングマネジメント(LM)を含むものであり、維持管理費やテナント募集費用等にも横断・重複する場合もある。したがって、PMフィーの計上においては、対象となる業務範囲を確認し、他の費用項目との整合性を確保する必要がある。

 

ニ 土地に関する固定資産税・都市計画税について、初年度については実額を計上したが、次年度以降については、地価公示地等の公的価格の推移や各種軽減措置等を考慮の上、予測した数値を計上した。

 

ホ 依頼者から受領した対象不動産の収支実績表には信託報酬及び減価償却費の費用計上があったが、鑑定評価ではDCF法における収益費用項目として計上しなかった。同様に、直接還元法においても計上しなかった。

 

⑴ イとハとニ

⑵ イとハとホ

⑶ ロとニとホ

⑷ ロとハとニとホ

⑸ すべて適切である

問題 39

〔問題 39〕 下記の【前提条件】に従って、直接還元法を適用した場合の収益価格として正しいものはどれか。

 

【対象不動産の前提条件】

用途:賃貸マンション

賃貸面積:1,000 ㎡

建物の再調達原価:200,000,000 円

【キャッシュフローの前提条件】

月額賃料収入:1,000,000 円

空室率:10 %

敷金、礼金:なし

維持管理費・水道光熱費・修繕費等の諸経費:年額 1,400,000 円

テナント入替費用・PMフィー等の諸経費:年額 2,000,000 円

資本的支出等の諸経費:建物再調達原価の 0.2 %

還元利回り:10 %

 

⑴ 65,000,000 円

⑵ 67,000,000 円

⑶ 70,000,000 円

⑷ 75,000,000 円

⑸ 82,000,000 円

問題 40

〔問題 40〕 対象不動産は間口 30 m、奥行 40 m、規模 1,200 ㎡の整形な大規模画地で、対象不動産を分割のうえ戸建住宅敷地として使用することが最有効使用と判断し、開発指導要綱に準拠して開発法を適用することにした。下記の【前提条件】をもとに計算した結果として、正しいものはどれか。

 

【前提条件】

イ 対象不動産は、現況幅員 3.6 mの道路(建築基準法第 42 条第 2 項道路に該当)のみに接面する。開発指導要綱によると、対象不動産を戸建住宅敷地として分割するに当たり、対象不動産が接面する道路の現況幅員が 6 mに満たない場合には、対象不動産の敷地の一部を提供することにより、対象不動産の前面道路の部分を幅員 6 mに拡幅しなければならない。道路として敷地提供した部分については、開発区域には含めない。

 

ロ 対象不動産に開発行為による新たな道路(開発道路)を敷設し、分割後の各区画が建築基準法の接道義務を満たすものとする。開発道路は 150 ㎡とする。

 

ハ 開発にあたって必要なごみ置場の面積は 5 ㎡である。

 

ニ 開発指導要綱では、宅地を分割するにあたっての最低敷地面積は 90 ㎡と定められており、これに準拠して最も多くの区画数がとれる分割想定計画とし、各区画の面積は同一となるようにする。開発区域のうち、宅地として分割可能な面積の割合を有効宅地化率という。

 

ホ 上記イからニ以外の条件は考慮せず、有効宅地としてすべて分割できるものとする。

 

⑴ 対象不動産の分割区画数は 10 区画である。

⑵ 対象不動産の分割区画数は 11 区画である。

⑶ 有効宅地として分割できる土地の面積は 1,009 ㎡である。

⑷ 有効宅地として分割できる土地の面積は 978 ㎡である。

⑸ 有効宅地化率は約 81 %である。

すべての答え

問題番号正解問題番号正解
問題 14問題 215
問題 21問題 222
問題 34問題 234
問題 42問題 243
問題 55問題 251
問題 62問題 263
問題 74問題 271
問題 84問題 282
問題 93問題 294
問題 102問題 304
問題 112問題 313
問題 125問題 324
問題 135問題 332
問題 141問題 345
問題 151問題 355
問題 163問題 361
問題 173問題 372
問題 181問題 385
問題 193問題 393
問題 205問題 401